大会長挨拶

ご挨拶

第38回日本手術看護学会年次大会
大会長 朝井 志穂


 第38回日本手術看護学会年次大会は、第37回担当の九州地区よりバトンを受け取り、北海道地区が担当させていただくこととなりました。開催日程は2024年10月19日(土)、20日(日)で、札幌コンベンションセンターにて開催を予定しております。より多くの方が参加できるように初めての試みとして土曜・日曜日の開催といたします。第38回年次大会につきましては、会場で皆様方と共に語り合えるよう、ハイブリッド開催で準備を進めております。開催の要綱については、随時HPにてお知らせいたしますので、ご確認くださいますようお願いいたします。
 さて、本年次大会のテーマは、「周術期看護の価値と創造 -変化の時代を柔軟に乗り越える-」と題しました。医療を取り巻く社会環境は予測困難な状況が続き、今までの常識が通用しない時代へと変化しています。手術室看護師は、術中を中心として、患者家族が望む安全・安心な医療や看護を提供する役割があります。手術室看護師は周術期管理における医療チームの中心的存在となり、職種に捉われずに手術に関わる人々の存在価値を認め合いながら協働し、専門性を発揮していく必要があります。周術期の時期は幅広く、患者家族の意思や希望を叶え、安全・安心な周術期看護を提供することは手術室看護師の重要な使命であり、変わらぬ価値です。また働き方が多様化する中で、働く仲間の多様な価値観を尊重し、個の力を最大限に活かすことができる人材や固定概念に囚われない柔軟な発想力で、周術期看護を推進できる人材を育成することも重要であり、それが周術期看護や組織の発展につながります。このように手術室看護師は急速に変化する時代を好機と捉え、普遍的な周術期看護の価値を改めて自覚した上で、発想の転換をしながら、新たな価値を創造していく力や医療チームの要として柔軟に変化の時代を乗り越える力が求められると考えます。本年次大会では、変化の時代において先駆的な周術期看護に取り組んでいる事例から学びを得て、周術期看護の価値や魅力を再発見できる機会にしたいと考え、プログラムを計画しております。
 年次大会は、周術期看護に携わる看護師の方々にとって、学術的研鑽や新しい知識と技術の習得、情報交換の場となる重要な機会です。皆様にとって有意義で実りある年次大会となりますよう北海道地区役員一同、総力を挙げて取り組んでいきますので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2023年11月