理事長通信

春号

理事長  ミルズしげ子


 例年になく早い桜の花の便りが届き、2023年度が始まりました。今年度も引き続き理事長を務めさせていただきますミルズと申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 皆様は、新たな気持ちと不安や緊張の中、新年度をスタートされたことと存じます。約3年間、多くの社会活動が制限される中,5月には新型コロナウイルスも5類になります。マスク着用が当たりまえの社会から、少しずつノーマスクになりつつあります。しかしながら、医療現場では新型コロナウイルス感染症の対応を全くしなくてもよいわけではありません。手術室のみならず、臨床現場で働く皆様にとっては、まだまだ緊張の日々が続くと思います。どうぞ、ご自身の健康に配慮しながら、ご活躍されることを願っております。
 手術看護の歴史は、手術室での感染管理を中心として発展してまいりました。そして、手術室看護から周術期看護へと発展する中、患者さんに安全で安心な看護を提供することは、手術室だけの看護ではなく、術前から術中を考え、術後さらには患者さんの退院後の生活の質を考えることが重要になります。つまり、手術室の看護師が手術を受ける患者さんの手術のみを考えるのではなく、その患者さんの生活の質とは、さらにこの患者さんが手術を受けることでどのような生活の質の変化があるのかなどを考えることが重要となります。
 昨年度、「手術看護の日」の活動を開始しました。看護職からのエッセイや一般の方からのエッセイには多くの感動がありました。今年度も「手術看護の日」に向けた活動として、エッセイを募集する予定です。多くの皆様から、手術看護、周術期看護の感動を寄せていただきたいと思います。また、希望ちゃんと心くんのキャラクターも皆様と共に成長していく予定です。どうぞご期待ください。
 また、今年度の第37回年次大会は、2023年10月27日(金)、28日(土)福岡国際会議場を中心に開催する予定です。年次大会のテーマは、「進化し続ける周術期看護 -多様な価値観への対応-」です。手術医療技術もロボット手術、遠隔手術、さらにAIの投入など様々に進歩しております。周術期看護に携わる看護職もより専門的な知識、技術が求められているといえます。そして働き方改革が推進される中、多様な働き方、多様な人々との関わりなど様々な価値観への対応が必要です。今年度もハイブリット方式で開催する予定です。多くの皆様と周術期看護について語ることができればと思います。
 今後も、皆様のご意見を反映できるよう、役員共々取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。  最後に、皆様の益々のご活躍とご健勝を願っております。

2023年4月